神道無念流と飯綱高原
その昔、江戸時代、江戸三大道場として(・北辰一刀流・鏡新明智流)と並んで神道無念流がありました。この神道無念流は天明年間、諸国武者修行の途中、飯縄山に霊験ありとの評判を耳にして立ち寄り飯縄の化身である老翁に教えを受けた福井兵右衛門嘉平(下野国現在の栃木県出身)によって創始されました。その後江戸に出て道場を開き三千余人の門下生を抱えるまでに成長し多くの俊英を輩出しました。のちに「力の斉藤」と評された神道無念流の烈士・斉藤弥九郎は23歳から6年間「撃剣舘」の師範代を努め門弟一同の推薦を得て(1826)年九段の下俎橋付近に「練兵館」を開き、幕末にかけて文武両道の強者、桂小五郎・高杉晋作・伊藤博文・品川弥次郎・渋沢栄一等、幾多の烈士を世に送りだしました。
飯綱高原は飯縄山麓にあり古く(室町時代)から安寧を願う人々の信仰の聖地でした。また長野市街地から20分(車)で標高1000メートルの四季折々の自然が楽しめる素晴らしい高原です。
私達はこの素晴らしい飯綱高原が日本の文明開化・明治維新の立役者を創出した神道無念流発祥の地、場所であることを地元はもとより広く世界に知って頂くために令和4年8月9日、(記念碑)神道無念流発祥の地碑を大座法師池西側湖畔イベント広場に長野市のご理解を頂き建立しました。
霊山飯縄山は、修験者を育て、天狗を育て、忍びを育てそして今は武芸者・青少年の鍛錬として剣道界の育成を見守っています。そんな飯綱高原を善光寺・戸隠参りと合わせた観光に是非ともいらっしゃってください。お待ちしています。 担当 飯島洋平